2020年11月現在のトラリピ設定

本記事では、2020年11月現在のトラリピの設定を公開します。

 

2020年の3月に起きたコロナショックで、筆者はトラリピで運用していた6通貨中4通貨を停止しました。

 

理由は単純で、ロスカットの危険があったからです。

 

そもそもロスカットされないような設定を組むべきと言われればそれまでですが、資金の少ない筆者としてはリスクを取ってでもリターンを得たかったのです。

 

筆者に適した設定を考える

0.8pipsよりも0.4pips

トラリピを実際に運用している人ならばわかると思うのですが、安全志向で0.8pips単位でトラップを仕掛けてもなかなか決済はされません。

 

決済されないのはその通貨にそこまで大きな値動きがないからですが、それを解決するのが複数通貨での運用です。

 

マイナススワップは避けたい

複数通貨運用することで、0.8pipsという比較的広いトラップ間隔でも、なにかしらの通貨で値動きがあるだろう、という考え方です。

 

しかし、複数通貨を運用するとマイナススワップが発生する通貨を運用する可能性が高いです。

 

一般にトラリピでは、決済益と比較し、マイナススワップの影響度は限定的と言われます。

 

筆者もその考えには概ね同意しますが、この考えには前提条件があると考えます。

 

それは現在のレンジにとどまり続けるという条件です。

 

なぜ上記の条件が必要になるかというと、レンジから外れた場合、当たり前ですが決済益はなくなり、マイナススワップのみが発生し続けるからです。

 

ここでの対処法は「レンジを広げる」、「損切する」の大きく二つだと考えますが、レンジを広げるのはおそらく愚策です。

 

筆者が設定しているレンジは、過去20年程度の上限と下限です。

 

そのほとんどがリーマンショック等の歴史的出来事での変動により付けられた高値安値です。

 

その高値安値を更新するということは、これまでの常識が通用しなくなることを意味しており、これまでのレンジに戻るかどうかさえ定かではなくなります。

 

そうなったときに、マイナススワップが発生し続ける通貨のレンジを広げる意味がどの程度あるでしょうか。

 

真偽はその時にならなければわかりませんが、筆者はおそらくレンジを広げるという選択はしないでしょう。

 

もう一つの選択肢は損切りすることですが、損切を想定することは筆者が認識しているトラリピのメリットを覆すものであると考えます。

 

そもそも、トラリピはナンピン戦術を無限に繰り返すだけのサービスです。

 買い建てた後に価格が下落した場合、下値で買い増しすることで、1株あたりの買い値(平均取得価格)を下げる手法である。 平均取得価格が低くなることで、その後の上げ幅が少なくても、利益が出る・±0・軽微な損失で処分する等が可能となる。 これが「ナンピン買い」である。

Wikipedia 難平

筆者はFXを5年以上続けていますが、ナンピンをする以上損切はありえない考えです。

 

ではなぜナンピンが戦術として成り立つのか、それは「実質的な負けを資金力で強引に引き分けもしくは勝ちトレードにしてしまうから」です。

 

本来は想定外の動きをした時点で損切をするのがかしこいトレードであり、下がったから買うという根拠のないトレードは愚策でしかありません。

 

その愚策を資金力でカバーするわけですから、レンジを外れたからと言って損切するのではなく、追加入金で資金力を増やすなどし、レンジを広げることがナンピン戦術におけるベストアンサーであるのです。

 

上記の損切はありえないことを前提としたとき、マイナススワップの通貨を運用することは避けるべきとの結論に至りました。

 

一つ留意事項として、スワップは国の政策金利で決まりますから、現在マイナススワップでなくても、将来的にマイナススワップに変化する可能性は考慮すべきです。

 

最近スワップ0キャンペーンが実施されるようになりましたが、トラリピからスワップという概念がなくなることを祈りましょう。

 

円高のときに維持率が下がり続けるのはよろしくない

筆者は株式市場にも投資をしていますが、円高が進むときは基本的にリスクオフ、すなわち世界情勢としてはあまり楽観視できないという状況で、株式の価値は下がることがほとんどです。

 

そんな中、FXでは空売りができますから円高においても利益を得ることができます。

 

筆者としては株式市場が不調の時にトラリピ(FX)である程度の稼ぎを得れることができれば、ある種のリスクヘッジにもなると考えるわけです。

 

ただ、残念なことにトラリピで運用できる通貨で売りでマイナススワップが発生しないものはあまりないということです。

 

もともとクロス円が多いトラリピでは、日本が0金利政策をとる以上、マイナス金利であるユーロぐらいしかプラススワップにはならないですからね。

 

上記をまとめます

売りレンジでプラススワップであること。もうほとんど言っていましたが、ユーロ円の売りを選択するということになります。

 

現在の設定

通貨ペア 売り

買い

レンジ トラップ幅 取引単位 利益幅
EUR/JPY 売り 120.0~150.0円 0.2円 1000 1000円
CAD/JPY 買い 70.0~95.0円 0.2円 1000 800円

ユーロ円売りを選択すると言いましたが、実際にはカナダドル円も運用しています。

 

理由としては、現在ユーロ円は123円付近であり、円高に振れた場合にはレンジ下限の120円を下回り、実質的にカナダドル円のみの運用に切り替わるからです。

 

運用資金200万円ではカナダドル円が95円から70円に下落しても耐えられる設定となっていることに加え、現在80円程度なのでかなり余裕があります。

 

基本的に有事の際に注意すべきは円高であると考えており、円高時を想定できていれば問題ないと考えます。

 

円安時についてはカナダドル円が決済を積み重ねます。イメージとしては両立てのスワップがどちらもプラスというイメージが近いでしょうか。

 

当分は上記の設定で運用し、改善点があれば都度修正していこうと思います。