【ドル円】来週の相場予想・テクニカル分析【2020年4月20~24日週】

今週(2020/4/13~17)も新型コロナウイルス感染拡大を背景にしたリスク回避の動きや、米国株式上昇によるリスクオンムードなど様々な要因でチャートが動きました。

 

来週(2020/4/20~24)の値動きを今週のチャート分析と来週の経済指標をもとに予想していきます。

 

ちなみに筆者はMT4でチャート分析を実施し、スプレッドがFX業界最狭水準であるDMM.comでトレードを行っています。

 

本記事では

今週のドル円チャート分析

来週のドル円注目指標まとめ

来週のドル円相場予想

をそれぞれ解説していきます。

 

先週のドル円予想振り返り

先週の段階では以下のような予想をしていました。

  • コロナウイルスの感染拡大を背景にした資源国やアジア通貨の下落で、ドルの買戻しが起き、ドル不足が世界全体で見られたが、FRBの諸外国へのドル供給が発表されたことを受け、ドル不足は解消されており、ドル不足を理由としたドル買いの継続は抑制されたと考えられる。
  • 米国及び欧州でのコロナウイルスの感染拡大はピークアウトの兆しが見られるが、国内での感染が急激に拡大を受けたドル買い円売りの可能性。
  • FRBは様々な金融緩和政策を打ち出たことを受け、米国株式市場は反発し、それを好感した為替市場ではリスク選好のドル買いに傾いている。
  • 現状、安全通貨として円が成り立っているかは疑問だが、成り立っていれば、国内での感染拡大に対してもリスク回避的な円買いが支配的になる可能性はある。ただ、国内の感染拡大は円売りに繋がるとの声も多く、断定はできない。

以上より、リスク選好のドル買いが支配的になると予想するが、各国のコロナウイルス関連による情勢悪化など有事の際には円買いに振れる可能性には注意したい。基本は上目線で、108.5や109.3で押し目買いの方針。下限は107で下抜けるようであれば、方針立て直し。

今週はドル買いがリスク選好とリスク回避どちらの意味合いももつ形で、107.3~108.0のレンジ相場を形成した。

 

筆者はシナリオをいくつか用意して1週間のチャートに挑みますが、シナリオ通りに進むことはほとんどなく、適宜修正することになります。

 

ただ、1週間を通して目線だけは変えず、仮に週途中でトレンドが反転した場合はシナリオの根底がなくなるので、エントリーはすべて見送りになります。

 

トレンド反転後に1からシナリオを検討するのであれば、週の途中で目線を変更することは可能ですが、筆者は週途中で検討しなおすのは面倒なのでしていません。

今週も予想をしているのでよければ最後まで見ていってください。

 

4月13~17日週のドル円チャート分析

ドル円の1時間足チャートで水平線と100MAを用いて分析していきます。

 

黄色の縦線から右が4月13~17日週のチャートになります。

ドル円テクニカル分析

 

ドル円のファンダメンタルズ分析

先週:ドル不足によるドル買いは後退したものの、今度はコロナウイルスによる米国経済の低迷が余儀なくされており、ドル売りの要因となった一方、国内においても経済は確実に低迷しており、明確な方向感がなかった結果レンジ相場となった。

A:新型コロナウイルスによるNY州の死者数1万人越えなど、米国内での感染拡大を背景に、ドルストレートの米ドルが売られ、ドル円では円が買われたわけではないが円高ドル安。

B:米国指標の数値が過去最大の落ち込みを見せ、リスク回避で基軸通貨のドル買い。

C:米国株安+原油価格下落でリスク回避の円買い。

D:原油価格が記録的下落で17円台へ、リスクオフ円買い。

 

ドル円のテクニカル分析

1は高値の水平線なので今後反発(や上昇トレンド継続によるロールリバーサル)などに期待。

2は比較的意識されている印象で、ロールリバーサルを狙っていきたいポイント。

3は日足で引いた抵抗線であるため、意識される可能性が高い。

4は直近で最も意識されているレジスタンスで、上昇してもここで売りたたかれて、再度下落している。4を上回れるかどうかが今後の焦点になるか。

5は直近でサポートとして働いている抵抗線で、ここを下回り、1時間足での最終防衛ライン107.0をブレイクした場合にはロスカットを巻き込んだ急落に注意したい。

6は最終防衛ライン。ブレイクした場合急落注意。買いポイントと見るか、ブレイク狙いで少し上から売るかはよく検討すべき。

100MAは週後半に向けて横ばいになり、現状はレンジ相場と判断できる。上下どちらかに方向感が出てからエントリーを検討するか、もしくはレンジ幅で利幅を取りたいところ。

※補足:レンジ相場で売り買いする場合でも、目線は固定するべきと筆者は考えている。最終的にどちらかにブレイクするわけだが、レンジ相場が長ければ長いほど、ロスカット時の急伸が大きくなるため、売り買いどちらもエントリーしていると最終的に大きく負ける可能性がある。そのため、筆者はブレイクすると予想する方向のみでエントリーを検討している。

 

今週(4月13~17日週)のドル円総評

詳しく見ていけば様々な要因があるが、大本はすべてコロナウイルスによる帰着するので、総じてコロナウイルスを背景にしたリスク回避の流れで、その中でもドルに関しては、リスク回避でも買いと売りが入り混じっている。リスク回避のドル売りの方が若干比率が多く先週(4月6~10日)より一段安の107円台でのレンジ相場を形成した形。

 

4月20~24日週のドル円予想

来週のドル円に影響するであろう注目指標をまとめ、これまでの分析を元にした予想をしていきます。

 

来週(4月20~24日週)のドル円注目イベント

4/15(水):米・4月製造業購買担当者景気指数

市場予想は36.0と3月実績(48.5)を大幅に下回るが、すでに先行指標となる4月NY連銀製造業景気指数が大幅に悪化しているため、予想通りであれば織り込み済みで無反応、予想を下回ればドル売りの可能性。

 

4/24(金):米・3月耐久財受注

市場予想は前月比-12.0%と2月実績(+1.2%)から大幅に下回り、新型コロナウイルスの影響が確実視されているものの、市場は織り込み済みか。

 

来週(4月20~24日週)のドル円予想

  • トランプ大統領は経済活動再開に向けた指針を示したことで、米国景気の早期回復へのっ期待感からリスク回避目的のドル売りは後退か。
  • 米国経済指標は過去最大の低迷で、新型コロナウイルス自体への懸念は全く消えていないため、米国株式の下落などを理由にドル買いは消極的か。

以上より、方向感のないレンジ相場を予想する。当分は米国指標の結果を意識した相場が続くか。筆者としては107.0を割るまでは下目線はあまりないため、108.0及び108.6でロールリバーサル買いエントリーを検討。