【投資信託】なぜインデックス投資を選ぶのか

筆者は今月(2020年4月)より、投資信託を始めました。

 

ざっくりとした方針は、「インデックスファンドに長期的につみたてる」です。

 

投資信託を始めるにあたり、長期投資やつみたて投資についてはこれまでに検討してきました。

 

本記事では、インデックス投資のメリットデメリットについてまとめ、筆者がなぜインデックス投資を選択したのかについて解説します。

 

そもそも投資信託とは

投資信託とは、投資のプロであるファンドマネージャーが、個人投資家たちが出資したお金をまとめて運用し、そこで出た利益を個人投資家に還元する仕組みの商品となっています。

 

そのため、本来であればまとまった金額が必要になる場合でも、少額からの投資が可能となります。

 

そして、経済・金融に関する様々なデータをノウハウのある投資のプロが収集・分析しながら、個人投資家が出資したお金をどの資産にどのように投資するかを考えて運用してくれます。

 

なので、相場の予想や売買の判断に必要な知識を勉強する時間や情報収集の時間をかなり削減することができるため時間効率がよく、投資初心者や時間を確保しづらいサラリーマンにはもってこいです。

 

一方で、ただお金を出資すれば勝手に運用してくれるわけではなく、様々な種類の商品があり、その商品の運用方針に従って運用されます。

 

ベンチャー企業の株式や新興国国債などを投資対象としたハイリスクな商品から、安定した大企業の株式や先進国国債などを投資対象とする商品などがあります。

 

筆者は2020念4月よりインデックス型の投資信託に時価総額比率でつみたてを開始しました。

 

インデックス投資とは

本記事の主題であるインデックス投資についてです。

 

インデックス投資とは、特定の経済指標(TOPIXや日経平均株価など)をベンチマークとした商品、すなわちインデックスファンドに投資することを指します。

 

実際にTOPIXなどを購入するわけではなく、様々な商品を組み合わせることで、TOPIXに限りなく近い値で推移するのがインデックスファンドになります。

 

そのため、インデックスファンドが実際の経済指標からずれることもあり、それを乖離率で表します。

 

基本的にずれは小さいほうがいいですから、乖離率の小さなファンドは稼げるかどうかは別として、インデックスファンドとしては優秀であると考えます。

 

インデックスファンドの長所

まずは、インデックスファンドの長所についてまとめていきます。

 

低コスト、コストが安い

インデックスファンドは、後に比較対象となるアクティブファンドに比べ、運用管理費用(信託報酬)が安いです。

 

その理由はアクティブファンドでは市場平均を上回れるよう銘柄を選定するファンドマネージャーがいますが、インデックスファンドでは株価指数に連動することを目的とするので銘柄やウェイトの選定がしやすく、比較的低コストで運用できるからです。

 

また、アクティブファンドでは刻一刻と変化する価格に対し積極的に売り買いを行うので、ファンド内部での銘柄入れ替えが多く、どうしても売買コストが嵩んでしまうのに対し、インデックスファンドでは銘柄の入れ替えはそこまでの頻度で行われないので売買コストは比較的小さくなります。

 

幅広い分散投資、リスクを抑えることができる

NYダウは30名柄なのであまり分散が効きませんが、TOPIXでは東証一部の全銘柄が、またS&P500では大型の米国株が500社もファンドに組み込まれています。

 

ここでは個別株との比較を例に取ります。

 

仮に個別株Aに100万円投資していた場合と、個別株Aを含む100銘柄が均等に組み込まれたインデックスファンドに100万円投資していた場合を考えます。

 

個別株Aのみが50%上昇すれば、個別株投資では50万円の利益を、インデックス投資では5000円の利益になります。

 

一方、個別株Aのみが50%下落すれば、個別株投資では-50万円の損失を、インデックス投資では-5000円の損失になります。

 

上記2つの例を考慮すると、個別株投資の方がハイリスクハイリターン、インデックス投資の方がローリスクローリターンになります。

 

その理由はインデックス投資では100銘柄に分散して投資をするので、一つの銘柄の成績が悪化しても全体への影響は限定的だからです。

 

これが分散投資のメリットになります。

 

小額で投資できる

一般に個別株を組み合わせて分散投資をしようとすると、かなりの投資額が必要になります。

 

しかし、インデックス投資は投資信託であるので、小額から始めることができます。

 

この小額から始められるメリットは社会人1年目の筆者としては非常にありがたく、段階的に投資額を増やしていきたいと考えています。

 

インデックスファンドの短所

次にインデックスファンドの短所についてまとめます。

 

インデックスファンドにはいくつかの短所があります。

 

デリバティブ取引の影響を受けることや、インデックス自体の使用料の比重がコストの中で大きくなる可能性がある、などですが、筆者としては以下の1点以外はあまりデメリットには感じませんでしたので、割愛します。

 

銘柄入れ替えとウェイト変更のリスク

インデックス投資では、銘柄入れ替えやウェイト変更で損をする可能性があります。

 

インデックスファンドのメリットは日経平均やTOPIXなど、それら市場平均と同等の損益を得られることにあります。

 

このTOPIXなどの経済指標は銘柄入れ替えやウェイト変更の情報を事前に公開してから、巨大な資金で銘柄の売買を実施します。

 

事前に大規模に売られる銘柄や買われる銘柄がわかっているのであれば、普通の投資家であればそれを利用しない手はありません。

 

新しく組み込まれる銘柄、すなわち買われる銘柄が買われやすくなりますから、インデックス投資家は高く買う羽目になるのです。

 

同様に売られる銘柄は、安く売る羽目になるのです。

 

実際に2000年4月の日経平均の銘柄入れ替えで、インデックス投資家は損をしているので、これはデメリットと言っていいと思います。

 

インデックスの種類

ちなみに、インデックスには銘柄の比率により、大きく3つの種類があります。

 

筆者は時価総額ウェイト型のファンド3つに投資しています。

 

時価総額ウェイト型

TOPIX、S&P500、MSCIなど

時価総額=発行されている株数×株価

 

大企業ほど時価総額が大きいのでウェイトが大きくなる。

 

株価ウェイト型

日経平均、NYダウなど

例えば1000株買った時の株価の合計→1000株×株価

 

その株価がそのままインデックスに反映される。

瞬間的に株価が高騰すると株の発行数が少ない比較的小さな企業でも、その企業のウェイトが大きくなる。

 

その他のタイプ

ファンダメンタル・インデックスなど

売上や利益でウェイトづけするものもある。

 

インデックス型 vs アクティブ型

投資信託には、インデックス型のほかにアクティブ型の商品があります。

 

インデックスファンドの説明の際に何度かアクティブファンドの話が出てきましたが、ここではもう少し詳しく触れていきます。

 

おさらいになりますが、インデックス型というのは、TOPIXや日経平均株価など、指標となる数値と変動が同じになるように運用し、おおよおそ市場平均となる利益を目指して運用していく商品です。

 

反対にアクティブ型は、指標となる数値を上回るように運用して行くもの、つまり市場平均以上の高い利回りを目指して運用していく商品です。

 

一見、市場平均を目指すインデックス型よりも、それを上回ることを目指すアクティブ型の方が優れているように見えます。

 

しかし、このアクティブ型はその運用の成績もファンドマネージャー、つまり運用を担う専門家の腕次第になります。

 

どんなに優れた投資家でも、未来を予測することはできませんし、長期的に勝ち続けることは非常に困難です。

 

特に長期的にみるとインデックス型の方が成績がいいというデータもあり、多くの人はインデックス型を支持しているのが筆者の認識です。

引用:https://www.vanguardjapan.co.jp/retail/home.htm

 

特にアクティブ型の方が手数料が高く、市場を上回る期待値の高いアクティブファンドを選定する難しさを考慮すると、投資初心者はインデックス型に投資した方が良いと言えるでしょう。

 

補足しておくと、市場を上回るアクティブファンドを選定することは実際には不可能だと考えています。

 

仮にAというアクティブファンドを購入し、インデックス型よりも多くの利益を得られたとします。

 

結果を見ればアクティブファンドAを購入してよかったことになりますが、それは利益を確定する瞬間に決まったことであって、購入段階ではわかりません。

 

つまり、どのファンドを購入しようとも、利益を確定させるまで結果はだれにもわからないのです。

 

だからこそ、筆者は稼げるファンドを探すのではなく、世界中に広く投資することで、市場平均をそのまま受け入れることのできるインデックスファンドに投資します。

 

筆者がインデックス投資を選んだ理由

筆者がインデックスファンドにつみたて投資することを決めた理由は、「小額で分散投資することができるから」です。

 

仮に個別株などで、TOPIXと同様の銘柄を構成しようとしても、TOPIXに含まれる株をすべて購入することは現実的ではありません。

 

筆者が投資家として優秀であったとすれば、TOPIXの中から銘柄をチョイスし、市場平均よりも高利回りを実現できますが、筆者はただのサラリーマンですので、淡い期待はせずに市場平均を受け入れることを選択すべきと考えています。

 

加えて、銘柄が入れ替わったときに、自身でメンテナンスするためにかかる時間も、専属トレーダーではない筆者としては避けたいところだったことも大きな理由の一つです。