筆者は4月から社会人となります。
新たな生活が始まるわけですが、心機一転新しいことを始めたいと考えていました。
その一つが投資です。
しかし、社会人1年目は仕事だけでも大変であろうことが容易に想像でき、研修期間はまだしも、配属後に自身の時間をどの程度確保できるかは未知数です。
そこで、投資の中でも手間のかからない投資手法を探したところ、始めてみたいと思えた手法が二つありました。
一つが今回の記事の内容でもある投資信託です。
もう一つは高配当株投資でしたが、かなりの資金力が必要な手法と考えられ、社会人1年目の給与で運用するには現実的ではない手法でした。
そこで、本記事では来月(2020年4月)より開始する投資信託について、つみたて予定のファンドの紹介と、ファンドの選定理由について解説します。
投資信託とは
投資信託とは、「投資家からお金を集め、運用の専門家が代わりに投資してくれる商品」です。
投資信託は投資対象が分散されているため、個別株よりもリスクを抑えることができます。
さらに、投資の専門家が運用してくれるので、銘柄入れ替えなどの手間もかかりません。
また、たくさんの投資家から集めたお金で運用されるので、個人の投資額が少額でも問題ないことも給与の少ない社会人1年目としては魅力的です。
筆者はこの投資信託を長期投資していく予定です。
私が投資信託を選んだ理由
投資には時間をかけたくない
私は4月よりサラリーマンとなります。
これまでの学生生活のように日中にチャートを見たり、トレードをすることはできません。
そのため、サラリーマンとして本業に集中できるよう手間のかからない投資を始めようと考え、それに適した手法が投資信託でした。
先に述べたように投資信託は投資のプロが運用してくれるので、私はお金を口座に入れておくだけです。
近年「ほったらかし投資」なるものが流行っているようですが、私もその仲間入りを果たしたいと考えた次第です。
さらに、投資信託ではつみたて投資が主流です。
毎月一定額ごとの購入を継続する手法を「つみたて投資」と呼び、その中で大きなメリットとして平均購入価格を標準化できるドルコスト平均法が挙げられます。
投資信託は国が推奨している商品
2018年1月からスタートしたつみたてNISAは金融庁が「貯蓄から投資へ」をテーマに作った非課税制度です。
2017年1月に制度改正されたiDeCoに関しても、厚生労働省が新たな年金として制度を作っています。
どちらも投資信託を対象のひとつとした制度で、税制優遇されることがメリットのひとつです。
このような背景から、近年投資信託の商品は種類を増やし、これまで割高だったコストがかなり抑えられてきたことも投資信託を選んだ理由の一つです。
つみたてNISAとiDeCoの対象となる商品はそれぞれ金融庁及び厚労省の審査をクリアした商品であるため、詐欺のような投資信託を買う心配がなくなります。
税金対策と同時に、国からお墨付きのある商品に投資できるとなれば、この制度を利用しない手はないと考えました。
インデックス投資とは
筆者は投資信託の中でもインデックス投資を実施します。
つまり、インデックスファンドに投資します。
インデックスファンドとは、特定の経済指標(TOPIXや日経平均株価など)をベンチマークとした投資信託で、市場平均とほぼ同じ利益を狙う商品です。
また、インデックスファンドは実際にTOPIXなどを購入するわけではなく、様々な商品を組み合わせることで、TOPIXに限りなく近い値で推移するのがインデックスファンドになります。
そのため、インデックスファンドが実際の経済指標からずれることもあり、それを乖離率で表します。
基本的にずれは小さいほうがいいですから、乖離率の小さなファンドは稼げるかどうかは別として、インデックスファンドとしては優秀であると考えます。
4月からつみたてる商品
来月(2020年4月)より、つみたて予定のファンドを投資額とともに表にまとめました。
口座・ファンド名 | 投資額[円] |
---|---|
つみたてNISA | 44,444 |
eMAXIS Slim S&P500 | 44,444 |
特定口座 | 20,000 |
eMAXIS Slim 先進国株式 | 16,200 |
eMAXIS Slim 新興国株式 | 2,340 |
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) | 1,460 |
合計 | 64,444 |
eMAXIS Slimは三菱UFJ国際投信が展開しているファンドのシリーズで、そのテーマは「業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続ける」です。
投資信託に限らず、投資で利益を得るためには投資の三原則にもあるように低コストであることが重要です。
特にインデックス投資では運用費などのコストがリターンに影響し、長期運用であればあるほど、コストの影響度はおおきくなります。
詳しいことは割愛しますが、とにかくコストは安い方がいい。
そのコストを業界最低水準に維持し続けることを目指すファンドがあるのであれば、そのファンドに投資すべきだと考えました。
つみたてNISA
つみたてNISAは年間40万円の上限のもと、最長20年間使える投資信託・ETFの非課税制度です。
つまり、投資で得た利益にかかるはずの約20%の税金を払う必要がなくなります。
そのため、投資信託やETFなどに投資するのであれば、つみたてNISAは有効活用すべきです。
1年間で40万円投資するには月々33,333円つみたてる必要がありますが、私は4月からつみたてるので9か月で40万円の枠を使いきれるよう毎月44,444円つみたてる予定です。
つみたてNISAでは、eMAXIS Slim S&P500をつみたてています。
S&P500とは簡単に言えば、アメリカの優良企業500社に分散投資してくれるファンドです。
ここ15年程度で見れば利益率がかなりよく、長期で見ても右肩上がりなので期待値が高いとされるからです。
その利益率の高さは米国の経済成長が関係しており、最近は米国株のみに投資する人も多いですが、筆者は米国オンリーの投資法には懐疑的です。
特定口座
特定口座には、つみたてNISAのような税制優遇はありませんが、私はつみたてNISAの上限である年間40万円を超えて投資がしたいので特定口座を利用します。
つみたてNISAでは米国のみに投資した形ですが、私は基本的に全世界に投資すべきだと考えています。
その理由は私が一般的なサラリーマンであるからです。
たしかに、ここ最近の米経済の成長は著しいですが、今後も続くかどうか、一般人の私にはわかりません。
インドは今後人口増加により経済成長すると言われていますが、その通りになるかはわかりません。
日本の経済は人口減少とともに低迷していくと言われていますが、今後技術革命で持ち直す可能性はゼロではありません。
上記のような予想が今後どうなるか、一般人の私にはもちろん、金融のプロにだって完璧に予測することはできません。
そのため、私は予想することをやめて、世界経済の成長をそのまま受け入れることに決めました。
全世界に投資する際には「先進国」「新興国」「国内」の3つに分散して投資することが一般的です。
それぞれの割合を決める考え方はいくつかの種類がありますが、私は時価総額比率を参考に先進国:新興国:国内=81.0:11.7:7.3で投資する予定です。
他にはGDP比率や3地域均等などの割合の決め方がありますが、どれを選んでもほとんど結果は変わらないというデータがあるので、割合にはあまりこだわり過ぎないことが吉だと考えています。
アセットアロケーション
私はありのままの世界経済を受け入れるため、時価総額比率で分散投資することを決めました。
そんな私のアセットアロケーションは以下になります。
そうです。私のアセットアロケーションは時価総額比率(81.0:11.7:7.3)にはなっていません。
アセットアロケーションは保有するすべての資産の割合なので、つみたてNISAと特定口座を分けて考えることはできません。
つみたてNISAのファンドはS&P500で米国のみの投資、すなわち先進国に投資することになりますので、先進国株式の割合が大きくなっています。
ただ、私には時価総額比率が崩れてもなお、S&P500に投資する理由が3つあります。
- 割合が多少変化してもリターンは大きく変わらないから
- 米国経済の成長を多少なりとも期待しているから
- 全世界株式 vs 米国株式を検証したいから
割合が多少変化してもリターンは大きく変わらない
実際にデータとして時価総額比率とGDP比率、3地域均等それぞれのリターンはほとんどかわらないことがわかっているため、基本的に問題はないと考えています。
米国経済の成長を期待しているから
とは言っても、「比率を気にしないのなら国内株式に多く投資するか」と聞かれれば、答えはNOです。
どちらかと言えば、私は日本国内の経済成長よりも、米国の経済成長の方が期待できると考えるからです。
では、なぜ米国は経済成長を続けると考えているのか。
それは、新興国の人口ボーナスの恩恵を米国は受けることができると考えているからです。
人口ボーナスとは、中国やインドなどこれからも人口増加が見込まれている国において、人口が増えるため消費が増え、経済が活性化し、株価も上昇するというものです。
そのため、近年は人口ボーナスが見込まれる新興国株式が人気となっていますが、新興国においても米国企業が一定数存在することを考慮すれば、実質的に米経済も人口ボーナスの恩恵を受けることができると考えています。
逆に、米国の比重が大きくなることについては、米国経済に大打撃を与える事象は、世界中の経済に影響を与えるものと同義だと考えているので、米経済がマイナスであれば世界経済もマイナスであると私は考えています。
しかし、筆者は成長に投資することがすべてだとは考えていません。
全世界株式 vs 米国株式を検証したい
ここまで、私の予想を交えながら、時価総額比率や米国株に期待したい想いを述べてきましたが、結局のところ未来はだれにもわかりません。
割合でリターンはほとんど変わらないというデータは過去のものでしかありませんから、これからも同様の結果になるかはわかりません。
米国の経済成長について、ここ数年の米国経済の好調もこれまで継続されてきた長期的な右肩上がりも、これからどうなるかはわかりません。
なにが正解かは今の時点ではわからないので、両方に投資し比較することで、どちらが時代に適していたのか、身銭をかけて真剣に検証したいと考えています。
楽天証券でつみたてる
つみたてNISAは20年間の非課税機関が設けられており、最長40年間も証券会社とは取引を継続していくことになるので、納得できる証券会社を選びたいと考えています。
そこで、証券会社を比較するため、私が投資する予定のeMAXIS Slimシリーズを取り扱っている会社を調べたところ、ネット証券ではほとんど取り扱っているようでした。
私は気持ち的に大手である方が安心感が持てるので、ネット証券の中でも2強と呼ばれるSBI証券と楽天証券に選択肢を絞りました。
ここで、自動つみたて設定はどちらにも存在したこと、購入する際の手数料は商品が同一であれば、手数料も同一であることを考慮し、ポイント還元に着目しました。
私は楽天カードを普段から使用しており、楽天銀行もすでに開設していたので、楽天証券で投資信託を始めることを決めました。
楽天証券では月5万円まで投資信託をカード払いすることができ、1%のポイント還元がされるシステムはとても魅力的です。
さらに、このポイントで投資信託の商品を購入することができるので、月5万円利用すれば、年間で6,000円投資額を増やすことができるのも魅力的です。
以上より、私の場合は楽天証券を選択すべきと考えました。
今後の予定
今後は基本的に銀行にお金を入れておくだけですが、全世界株式 vs 米国株式の比較検証のために、毎月の運用実績は更新しようと考えています。
また、特定口座での投資額は次第に増やしていきたいとも考えています。
投資額については、月のキャッシュフローを見て余裕があれば増額していきたいです。